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暗号技術ってどうなの?

私は、企業の研究所で暗号に出会い、その縁で今は、大学教員として暗号技術を教えています。 暗号ってなんだか難しいように感じるかもしれませんが、インターネットでのお買い物や有料チャンネルの視聴など、普段皆さんが生活しているすぐ身近にあって、例えばクレジットカードの番号や有料コンテンツを秘匿するなど、安心できる生活のために役立っています。

暗号って何?

「ICT製品の暗号」とは、PCやネットワーク・ルーターなどのICT製品のデータなどの暗号化を意味します。 これらの開示を禁止することで、ICT製品に含まれる企業秘密やICT製品を介した通信の保護が危険にさらされるリスクを抑制することができます。

暗号化は簡単ですか?

簡単? いえいえ、AES-256bitという現在ある最高レベルの暗号化技術を使った暗号の場合、今現在の最高のコンピュータを利用しても解読には数百兆年かかると言われています。 こうなるともはや解読は不可能と言っても同じです。 また暗号には利用の際にコンピュータで「復号」と呼ばれる、元に戻して読めるようにする処理が必要になります。 復号を迅速に行うためにはコンピュータの高い性能が必要になります。 256bitよりも大きなbit数の暗号化技術を使うと、より複雑で解読が出来ない暗号が出来ますが、復号にも時間がかかるため利用できないこともあり得ます。 上記を元にすると、やはり現行の256bit程度が暗号化には最適と言えるでしょう。 現行の暗号化技術では最高レベルとされる256bit暗号。

暗号と数学の関係ってなに?

「暗号は、数学といった紀元前から存在する『神の学問』の世界に、その安全性のアンカー(錨)をうつことができる唯一の技術である。 セキュリティシステムは、この安全性の上に構築されるからこそ皆が安心して使うことができる。 」と。 そしてこの本質、つまり暗号と数学の関係が学生に少しでも届くようにと心より思っています。

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